虫に刺されたら、すぐに温めます。ハチでもムカデでも、ブヨでも。
虫の毒はタンパク質なので、熱を加えると変性して症状がやわらぎます。釣り好きの人に聞いたのですが、魚の毒針にやられたときも温めるそうです。
温めるときのおすすめの方法は、保冷剤レンチンです。私は、保温用に常温で保管している「あたため専用保冷剤(?)」を、電子レンジで様子を見ながら温めます。あまり高温になると爆発するらしいので、短い時間で繰り返し温めます。心配な方は、湯煎で。
温めるには、お湯につけたり、シャワーをかけたり、蒸しタオルを使えば良いのですが、手軽さで、レンチン保冷剤が一等です。
やけどしない程度の温度で、痛みが和らぐまで温めます。
ただし、刺されて2日くらい経ったとき、腫れてひどくカユクなることがあります。温めると、もっとかゆくなるときは冷やします。温めてカユクなる場合は、抗真菌薬を塗ると治ることがあります。虫の毒でカビ(真菌、ミズムシの菌)が増えたのだと思われます。
虫刺されに抗真菌薬。こんな不思議なことがわかったのは、患者さんに教わったからです。足のミズムシに出していた薬を、ムカデに刺された後ものすごくかゆくなったので塗ったそうです。「すぐに治ったよ」「かゆいところに塗れって、先生に言われたから」って。
ええええっ~~??? ムカデに抗真菌薬? まぁ治ったのなら、いいかな、と聞き流していました。が、また別の患者さんが「あの薬(抗真菌薬)は、いいねぇ。かゆいときに何でも効く。蚊に刺されたときに塗ってみたら、よ~~効いた。」と。
そんなことが、あるのかな?と、このときはまだ疑っていました。
ある時、ムカデに刺されたと腕が腫れ上がった女性が来院。早速温めた保冷剤を当てたのですが、「もっとカユクなった」と。あれ?。今度は常温の保冷剤を当てました。柔らかくひんやりするので、おすすめです。そして、かゆいときに抗真菌薬を塗っていた話を思い出して塗ってもらうと、スーッとして気持ちいいと言われます。自宅でも塗ってもらうことにしたところ、すっかり良くなったそうです。足にミズムシがあって以前から治療していたということでした。
最近の例です。蚊に刺されたあと2日したら手が腫れ上がって、ものすごくかゆくなったという女性が来ました。温めず、すぐに抗真菌薬を塗ってもらったところ、ほんの数秒でかゆみがなくなり、翌日には腫れもすっかり引いていました。以前、ミズムシの治療をしたことのある方です。
ということで、虫に刺されたときには、
①温める
温めて悪くなるときは
②冷やす。ミズムシの薬が手元にあれば塗ってみる。
のは、いかがでしょうか?
もちろん、それでも良くならないときは、早めに医療機関を受診してください。とくに抗真菌薬の効果は、すぐに分かります。30分経っても変わらないなら、効いていません。